帆走を始めたころは5メートルくらいの風が吹いて
いたがだんだん弱くなり、機帆走で千葉県富津沖
に着いた。夜はここで錨泊することになり、帆をヤ
ードに巻きつけるため再度マストに登った。帆を引
っ張りあげたり固縛したりと、開く時より大変だった。
食事はコックさんがつくってくれて好きなだけ食べ
られるが、皿洗いなどはトレーニーが交代で手伝
った。
夜間は錨が動いて船の位置がずれていないかど
うかをチェックしたりするワッチを2時間交代で行う。
レーダーで陸との距離をチェックできるから楽だ。
ほかの船も停泊中にレーダーを回している理由の
一つはこれらしい。さらくにはレーダーがないので
夜間の錨泊では位置の確認がむつかしい。
自分のワッチ時間が終り,ベットに横になると、すぐ
にぐっすり寝入った。
ヤードはいっぱいに引きこんであるが
風上にはたいして上っていない感じ。
せいぜい10度くらいまでしか上れない
らしい。昼過ぎ、横浜港の少し北まで
来たところでタックを試みたが失速。
結局、ジャイブで方向転換。
またヤードの引きこみだ。掛け声は「Two,six,heave」と英語でやる。1本のロープに3人がかかって
全力でやらないと引きこめない。自分は疲れてきたのでheaveだけを叫んでいたが、女の子に元
気のいいのがいて彼女の掛け声だけは途切れることがなかった。
風がますます弱くなり、機帆走で東京の方へ走ってディズニーシー沖にアンカリングした。元気が
いい女の子のリクエストにカワさんが答えたのだった。夕食後、そこからあがる花火を楽しんだ。
船内ではアルコール禁止なので、ジョッキ片手にというわけにはいかなかった。カワさんにクラウン
ノットを教えてもらった。ロープワークは本を見てもなかなかわからない。今回は参加者が少なかっ
たので、ほかにもいろんな話しができて良かった。
乗船する前から体調が悪かったうえ、疲れもたまってきたところだったので、ほかのトレーニーから
夜中のワッチからはずれてもいいと言われた時には「悪いなあ」とか言いながらも内心では万歳を
叫んでいたのだった。
ディズニーシー沖
9月29日
朝食後、最上部のヤード・トギャランまで登ってセールを開き、即セーリング開始。 今日は8枚の帆を開いた。北東の風なので、船首を目的地の東京へは向けられず、昨日出航してきたばかりの横浜の方へ走ることになった。風速も弱く、やっと走っているといった状態。まわりには貨物船などが行き交う。
VHF16チャンネルからはひっきりなしにコールが聞こえてくる。船どうしの交信や外航船を呼ぶ水道監視所のコールだ。長崎あたりだと16チャンネルを聞いていても、ほとんど何も聞こえない、田舎と都会の違いだ。走っている間も、掃除や錆落としの作業があったりしてけっこう忙しかった。