夢十夜／近藤ようこ 漫画, 夏目漱石 原作

　夏目漱石の不思議な短篇小説を漫画家の近藤ようこが不思議な雰囲気をそのまま漫画で描いた岩波書店のハードカバー本です。とっても久しぶりにハードカバー本を買ったような気がします。そもそもが取り留めのない夢の話なのですがさすがに大文豪夏目漱石です短篇ではあるけれども破綻なく文章化されています。夏目漱石は、代表作を数冊くらいしか読んだことがなくこんな作品があったなんて存知ませんでした。原作の『夢十夜／ 夏目漱石』は青空文庫で無料で読むことができます。読んで損はないと思います。

　ところで漫画家の近藤ようこさんですがこの本を読むまで存知上げてなかったのですが近藤ようこファンサイトの中で紹介されている作品リストをみたらいろいろと読んでみたくなりました。夢十夜のような作品を絵にするというところが凄い。漫画家さんて想像したものを画像化できるというだけでも凄いと思うのですが、件の小説の内容を損なわず私が読んで感じた以上に不思議な雰囲気が醸し出されていると思いました。