この広い世界の片隅に/こうの史代(著)

 同名のアニメ映画が巷でじわじわっと支持されてロングランになっているとか当地長崎でも昨年11月からずっと上映され続けているようです。気になっていたので原作を電子書籍で読んでしまいました。とてもいいです。まだ読んでない人にお薦めしたく思います。これをどのようにアニメ化したのかもとても気になります。観に行かないとですね。

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 時代背景と物語の舞台となっている広島ということでいろいろと想うところがありました。ところが絵がほわほわとしているし物語の主人公すずさんの周りは緊迫感が感じられないので戦時中の話であることを忘れてしまいそうになります。空襲による悲惨な描写も少なく原爆描写も、ほんの僅かです。さて、この物語は、反戦なのかそれとも戦争という渦中で感じられた平凡な幸せの話なのでしょうか。いろいろと切ない話も織り交ぜてあります。すずさん自身も大変な目に遭います。「この広い世界の片隅に」これはすずさんの夫周作への言葉です。沁みますよ。

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