はたはたの脚美しく止りたる/後藤比奈夫

 はたはたとは、バッタのことだ。昼休み虫撮り徘徊している大きいのから小さいのまでピョンピョン跳ねている。いったい幾種類のバッタが棲んでいるのやら。強力な跳躍をもたらすあの長い脚の形は確かに美しいと思う。バッタは、跳ねるのと同時に羽根を広げて飛ぶ。それは、ただその場からとにかく離れるためだけで着地は運任せのように見える。時々側溝に堕ちてしまったり、木の枝に衝突して墜ちたりもする。そもそも飛翔時間が短い。着地点を決めて飛んでいるようにはとても見えない。彼等は跳びはするが飛ぶのはあまり得意ではないように見えてならない。着地する様子は、とても痛そうで人間だったら大怪我していると思う。

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